日ハム西川遥輝に「あの投手どうだ?」と聞くと、即座に「行けます」と1球目に盗塁成功
彼は2017、18年と2年連続盗塁王になっていますが、高校時代から投手の癖を盗むのがうまかった。西川は3番打者。で1、2番が打っている時、ベンチで私が「あの投手はどうだ?」と聞くと、即座に「あ、いけます」と返ってくる。塁に出ると様子見すらせず、1球目から走って盗塁成功ですよ。
これはもうセンスですね。指導者が教えられないし、教えたところでできることでもない。そりゃあプロで年俸2億円をもらえますよ。
西川は2010年のドラフト2位ですが、これには私もちょっと耳を疑いましたね。ホームランバッターではない高卒野手は大体、下位指名じゃないですか。実際、プロのスカウトからも「西川を指名するとしても、下位になるかも」と聞いていましたから。
あとで日本ハムのスカウトに聞いたところ、「凡打した時、打席から一塁までの到達タイムが一番だった。こういう選手はプロでも活躍できます」と言われました。
それはつまり、西川ほどの脚力なら凡打でも内野安打を狙えるし、守備のミスも誘える。さらに野球に対しても真摯に取り組んでいるから、伸びしろもある……ということなんでしょうね。そんな西川とは対照的に、長打力で周囲を驚かせたのが元ヤクルトの武内なんです。