著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

西武・源田は金本や鳥谷の「二の舞い」にならずによかった

公開日: 更新日:

 西武源田壮亮の連続フルイニング出場記録が299試合で途絶えた(連続試合出場もストップ)。新人の開幕戦から同記録が続いていたこと自体、空前絶後だろう。

 記録が途絶えた要因は、右手首に死球を受けたことで「右手関節挫傷」と診断されたからだ。骨に異常がなく、現在はすでに復帰していることを考えると、無理をすれば出場できるくらいの軽傷だったのかもしれない。

 しかし、西武の辻発彦監督はそれでも源田を欠場させた。その背景にどんな苦渋の決断があったのかはわからないが、この最終的な判断を私は心から称賛したい。ここで無理をさせて、源田という将来性豊かな若い才能に傷がついたら大きな損失だ。ただでさえ負担が大きく、役割も重要な遊撃手なのだから、慎重に扱って長く活躍してもらったほうがいいだろう。

 というのは采配論やマネジメント論の話であって、私はそれ以上に「連続試合出場」などという、あまり利にならない記録をさっさと終わらせ、周囲が騒ぎ立てるのを早めに抑止したことに大きな意義を感じた。かつての阪神鳥谷敬しかり、同・金本知憲しかり、連続試合出場の記録があまりに続き過ぎると、次第にマスコミが取り上げるようになり、やがて本来の試合出場の意義とは異なる「記録継続のための不自然な強行出場」が注目を集めることになる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差