4月興行は満員札止め 新日本プロレス劇的復活成功の戦略は
力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木。テレビの前で人々を興奮させた昭和のプロレス。平成の30年間を経て、令和を迎えたいま、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。昨年5月に社長兼CEOに就任した、ハロルド・ジョージ・メイ氏を直撃した。
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今年4月、新日本プロレスは米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで興行を行った。会場には1万6534人のファンが詰めかけ、満員札止めに。これは令和に狙う海外進出の布石なのだろうか?
メイ社長が流暢な日本語で答える。
「皆さんそう思われるかもしれませんが、海外はやるべきことのひとつにすぎません。たとえば、会場にいなくても全世界でプロレスを楽しめる配信事業や、映像や音楽などさまざまな最新技術を駆使した演出など、やるべきことはたくさんあります」
メディア戦略も平成に入り大きく変わってきた。
「人々の娯楽は“マス”から“個”の時代になってきています。情報収集もテレビからネットに変わり、SNSが影響力を持つ時代。プロレスも、団体や選手個人がSNSで情報発信やファンとの交流をしながら、新たなファンを獲得していくことが大切です」