大苦戦だったU-20W杯初戦 影山監督が見せた大胆な打開策
ところが、今大会直前になって2人のA代表昇格が決定。守備の要である橋岡大樹(浦和DF)と守護神の谷晃生(G大阪GK)までもケガで失った。2年がかりで構築したチームの「飛車角」に「金銀」不在の状況で16強入りに挑むのは、想定外だっただろう。
迎えた23日の南米王者との初戦は、これまでFWの軸に据えてきた宮代大聖(川崎FW)を控えに回すことを決断。その宮代を後半頭から出すことで一気に流れを変え、敗色濃厚だった試合を1ー1に持ち込んだ。
この大胆な選手起用は特筆に値する。
「エクアドルがいいチームだと選手に強調し過ぎてナーバスになった。ボールを握るサッカーを選んだつもりだが、前半の選手たちはいつもやっていたことを放棄してしまった」と影山監督は反省の弁を口にした。
指揮官の打開策はロジックではなく、感情に訴えることだった。
■ロッカールームに怒号が飛び交った
「お前らがこれまで積み上げてきたものは、こんなもんなのか!」