【寄稿 早草紀子】オランダはなでしこに願ってもない相手
フランスで開催されているFIFA女子ワールドカップは、ラウンド16の戦いが始まっている。
格下のアルゼンチンを圧倒しながら、スコアレスドローに終わった初戦後、高倉麻子監督の解任論が飛び出したり、海外メディアからも厳しい批判にさらされていた日本だが、2戦目のスコットランド戦で持ち前のハードワークとパス回しが復活し、欲しかった白星を手にした。最終戦のイングランドには敗れたものの、無事にグループDを2位で通過。ノックアウトステージに突入した。
今大会で高倉監督が選出したのはDF熊谷紗季(リヨン)、DF鮫島彩とMF岩渕真奈(ともにINAC神戸)ら前回大会メンバー6名に、カテゴリー別ながら女子ワールドカップ優勝(2014年のUー17世代、2018年のUー20世代)を経験した若手を含む23名は、大会参加国でもかなり若いチームと言える。
この3年で高倉監督は自主性を高めながら、誰が出ても力が落ちないチーム作りを目指した。
MF長谷川唯、FW籾木結花(ともにベレーザ)、年に入ってからボランチに抜擢されているDF杉田妃和(INAC神戸)は指揮官の秘蔵っ子とはいえ、フル代表として戦うワールドカップの舞台は初体験だ。