【寄稿 早草紀子】オランダはなでしこに願ってもない相手

公開日: 更新日:

 もっとも、「これが日本の実力」とも思い切れない部分も少なくない。「(他)試合を見ていても、これ以上の引き出しがあると思えるチームはあまりない。ウチは引き出しすら開けていない」という高倉監督の言葉に大いに頷いてしまう。

 なでしこジャパンの身上は、その全力プレーで下馬評を覆す上昇気流を生み出すこと。その様をまだ一度も見ていない。ゆえの違和感なのだ。

 ラウンド16の相手はヨーロッパチャンピオンのオランダ(日本時間26日4時キックオフ)だ。いわずもがなの強敵。日本は2018年のアルガルベカップでは2-6という大敗を喫しているのだから、全く嫌な相手である。が、実はこれ、願ってもない相手なのではないか?

 ここでオランダを倒せば、間違いなく上昇気流は生まれる。望んだものとは異なりながらも、舞台は整っていく。

 負けた瞬間、目標にし続けてきたワールドカップ制覇の夢は終わってしまう。その緊張感の中でぜひ、壁を打ち壊していく姿を見せてほしい。

 ノックアウトステージが幕を開ける。ここからがワールドカップの醍醐味なのだからーー。

(写真・文=早草紀子/フォトジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」