DeNA単独3位 ラミ監督“懲罰采配”が生んだ緊張感で選手覚醒
ジリジリと追い上げてきた。DeNAが昨2日の阪神戦に勝ち、引き分けを挟んで4連勝。ラミレス監督が当面の目標としてきた勝率5割に届き、単独3位に浮上した。
試合後、指揮官は「5割復帰というのはうれしく思うし、ファンの皆さんも今年はいけるんじゃないかと思ってくれたんじゃないか」とニンマリ。広島とは1.5ゲーム差になり、2位も射程圏内となった。
4月には10連敗を喫するなど、シーズン序盤は低迷。優勝争いは巨人と広島の2チームの一騎打ちと思われたが、広島が交流戦で大失速。一方、DeNAはその交流戦で10勝7敗1分けとパ・リーグに競り勝ったのが大きかった。
昨季は4月に8連勝しながら8月には最下位に沈むなど、乱高下の激しいチームではあるが、今季、何か変わったことはあるか。
キャプテンを務める筒香嘉智(27)に聞くと、「劇的に何か変えたとか、変わったということはないと思うんですけど」と言ってこう続ける。
「今季は連敗しているときや(同一カードで)負け越しが続いているときも、みんないい雰囲気でやれていたかなと思います。いい緊張感を持ってやれている。それは僕だけじゃなく、みんなが意識していた部分だと思います。意識の部分は僕だけでは成り立たない。みんなが(緊張感を)持って初めて成り立つことなので。僕も含め、ずっと試合に出られていても、いいパフォーマンスができなければいけない。誰しもがそういう危機感を常に持った状態で試合に臨めているからだと思います」
ラミレス監督はチャンスで簡単な三振をしたり、緩慢な走塁やお粗末な守備を見せたりすれば、途中交代や翌日の二軍落ちなど「懲罰采配」を見せることも珍しくない。そのため、「短気」「独裁」といわれることも多いが、しかし、現時点ではそれがプラスに作用しているようなのだ。