4安打でセ打率3位に DeNA神里ようやく開花までの紆余曲折
遠回りも悪いことばかりではない。
11日、DeNAの外野手、神里(25)がソロ弾を含む5打数4安打1打点の活躍。ヒーローインタビューでは「タイミングをしっかり取れている」と話した。
神里は日本生命から2017年ドラフト2位で入団。中大時代から走攻守の三拍子揃った選手と評価は高かったものの、4年時の15年ドラフトではプロ志望届を提出しながら指名はなかった。あるスカウトは「詳しい事情は知らないが、指名されるだけの実力はあった」と、前置きしてこう言う。
「上位指名でないとプロ入りをしない、いわゆる『上位縛り』があったのかもしれません。神里は大学4年春は不調にあえいで、打率2割以下。社会人野球はそうした選手に声をかけ、『卒業後はウチに就職するといい。もし、ドラフトで上位指名されるようなら、ウチを蹴ってもいいから』と勧誘するケースが多い。選手も弱気になっているので、『指名されないかもしれないから……』と承諾しがちです。指名なしはそんな事情ではないか」
神里は17年のアジア選手権に出場するなど日本生命在籍中にハクをつけ、ドラフトで上位指名。下位指名ではかなわない、契約金7500万円を手にすることができた。もっかリーグ3位の打率.329。タイトルも夢ではない。