プロ野球選手が引退後に進路で頭を抱える理由と環境
戦力外通告の際、球団職員への打診もあったという小杉社長。それを蹴ったのは、あるこだわりがあったからだ。
現役引退後、野球と同じくらい夢中になれることを探していました。球団職員の話をいただいて、選んでいただいたことはうれしかった。地域振興に携わる部署で、野球スクールのアカデミーのコーチとして野球教室をまわったり、イベントを企画運営したりする仕事でした。
でも、野球は「もういいかな」と。もちろん、給料はそっちの方がいいし、安定している。でもやりたいことじゃなかった。野球塾や講演を仕事にするんじゃなく、これまでとは違う畑でやりたかった。だからお断りさせていただきました。ありがたかったけど、その後の生活が変わらないなと。結局、野球から離れられないまま依存してしまうなという思いもあったのです。
引退後の就職で苦労するという話も聞きますが、やろうと思えばできるでしょ、と思います。プロ野球選手だったというプライドが変に捨てきれない、野球の世界が自分にとって居心地が良くてやりやすい、というのもあると思う。もちろん、もともと引退後は野球の仕事に就きたかったという人はいいけど、なんとなくやることが見つからずにそこを選ぶというのはやめた方がいい。