DeNA南場オーナーの話に引き込まれビジネスに興味を持つ
昨オフ、戦力外および現役引退したプロ野球選手は計136人(外国人、同一球団育成再契約選手を除く)。今年3月末時点では、そのうち10.3%が「進路未定」となっていたが、そんな中、戦力外通告からわずか1カ月で会社を設立した投手がいる。元DeNAの小杉陽太社長だ。ブライダルや広告など、野球の垣根を越えた事業が中心。引退後の進路に苦労する選手が多い中、なぜ畑違いの「転職」に成功したのか。
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あれは、2012年1月31日でした。球団の親会社がTBSからDeNAになって初めての春季キャンプを翌日に控え、選手やスタッフが集まるミーティングが開かれました。そこで最初に話をされた南場智子さん(当時DeNA取締役、現DeNAベイスターズオーナー)はみんなにこう言ったんです。
「世の中は結果でしか評価されない。会社(の数字)は通信簿みたいなものだから、利益を出して初めて社会に貢献したことになる。利益を生まない会社は社会に何も貢献していない」
こうはっきり言い切る南場さんの話に僕はどんどん引き込まれました。