過去の価値観や根性論を引きずる学生スポーツの時代錯誤
「子供にヘディングの練習をさせるのか」
これは30年前だが、何も変わっていない。8月3日、宮崎で行われているインターハイのテニスで、男女6選手が猛暑下で次々と倒れ、救急車で緊急搬送され、重篤な状態の生徒もいた。学生テニスの歴史は高校野球より古い。先生が生徒に有無を言わせず、団体戦の代表として炎天下で2時間の試合を、場合によっては1日に3試合やらせる。3セットマッチを8ゲーム先取、さらに1セットに短縮したのも「消防局からの強い指導」と自主的な決定ではない。本家の日本協会はボーッと見ているだけで、新聞も専門誌も「ネガティブな話題」と一切報じない。佐々木投手の問題に答えは出ない。しばらくは、若者は自分で身を守るしかないのだ。