U18侍J日下篤団長に聞いた 佐々木の状態と世界一への課題
奥川、佐々木を預かるプレッシャーは…
日本での合宿を終えたU18日本代表は28日、30日開幕のU18野球W杯の開催地である韓国・釜山に乗り込んだ。初の世界一に意気込む日本だが、「ダブルエース」の奥川(星稜)はノースロー、佐々木(大船渡)も右手中指のマメとそれぞれ不安を抱えての船出となる。日刊ゲンダイは日本代表の団長で、育英高校(兵庫)監督として1993年に全国制覇を果たした日下篤氏(64=高野連理事)を直撃。球界の宝である奥川や佐々木を預かること、さらに20人の代表メンバーの選考基準、そして日本代表チームが世界一を達成するための展望と課題について話を聞いた。
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――奥川、佐々木という野球界の宝を預かる。戦力として期待する半面、故障すればそれこそ大変なことになります。
「預かる立場としてはもちろん、気を使います。合宿の段階では、高校では普段からどういう練習をしているのか、首脳陣やスタッフがしっかり話を聞き、コミュニケーションをとるところから始めた。今回はトレーナー、理学療法士に加え、初めて整形外科医のチームドクターが帯同します。常に異変がないかのチェックを怠らず、ベストな調整、起用は何かを探りながらやっていく。もちろん、むちゃな使い方はできません。これは2人だけに限りませんが、ケアをしっかりしつつ、大事に至らないようにということですね」
――佐々木は岩手大会決勝では国保監督が肩肘に配慮し、登板させませんでした。右肘に違和感が出たという噂も飛び交いました。肩肘の状態は問題ないのですか?
「そこは問題ないと聞いています。決勝の登板回避については事情があっての話でしょうから、詳しくは分かりませんが、(日本代表の)永田監督は大船渡の国保監督と直接、連絡を取り合い、事前に体の状態など調べるところは調べている。無理をさせることはないと思います」
――代表メンバー20人のうち、2年生は鵜沼(東海大相模)、横山(作新学院)の2人。来年のドラフト上位候補といわれる中森、来田(明石商)は落選しました。
「もちろん、選考過程で2人の名前は挙がりましたが、(学校が)出せないということでした。詳しい理由は分かりませんが、強引に(代表に)入れるわけにはいきませんので仕方がありません」