ラグビー日本 “唯一”の活路は公式球を生かしたキック多用
「今大会のボールは飛ぶ上に、よく浮くようだ」――。
ラグビーW杯オーストラリア代表(通称ワラビーズ)のベテランSOバーナード・フォーリー(30)が、大会公式球についてこう明かした。
29日の1次リーグ第2戦(東京スタジアム)で、今大会初めてスタメン起用されるフォーリーは、キャップ70と代表経験が豊富。70試合で221ゴールをマークし、キックの名手としても知られる。その豪州の司令塔は来日後の練習からボールに違和感を覚えていたそうで「ボールがどうであれ、当日(ウェールズ戦)は自分のキックをすることが重要だが、蹴る際には調節が必要になるかもしれない」と話した。
トライ後のコンバージョンやペナルティーキック、陣地を挽回するタッチキックなどで飛距離が出ることに支障はないが、問題は相手バックスと競り合うコンテストといわれるキックだ。ピンポイントな落下を求められるため、フォーリーが指摘するように「調節」が必要になる。
そこで日本代表だ。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは一時期、キックを多用する戦術をとってきたが、不用意なキックから逆にカウンターを許してピンチを招くケースが目立つため、以前ほど、キックには頼らなくなった。