誇り高き南太平洋諸国の代表 サモアの伝統とタトゥー物語
サモアの伝統的なタトゥーは、モチーフを抽象化した幾何学模様が特徴だ。連続性のある帯状の柄を組み合わせて全体像を作っていく。もともと他部族との識別記号だったようだが、施術の際の痛みを通して哲学、思想にまで昇華した。やがて柄だけが布地や織物などの服飾に、近年は土産品にも応用されている。
サモア代表のムリポラ選手やレアウペペ選手の腕を見ると、三角形や花のつぼみのような形の連なりが見えるはずだ。2つとも伝統模様で、前者は鮫の歯、後者は槍の穂先である。強さや勇敢さを象徴するとともに〈愛する者を守護する〉という表明でもある。
他にも国花のテウイラや家長を示すココナツの葉、貝殻などもある。良い機会なのでタトゥーを備えたファンに出会ったら、少し話を聞かせてもらうのもいいだろう。
もちろんリスペクトの気持ちを忘れずに――。
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