司令塔レイドローを封じ込めるか…前回W杯日本戦で20得点
グレイグ・レイドロー(33歳・SH)
「何が起きようが、この大会を楽しむだけだよ。自分たちがやるべきことをやれば結果は付いてくると思っている」――。
ベテランSHのレイドローが、決勝トーナメントへの進出が微妙な状況について、スコットランドメディアにこう話している。
2011年のオールブラックス戦で代表デビューしてから、ここまで積み上げたキャップ数は82。スピードを駆使した展開力とパス回しに定評のあるスコットランドBK陣の屋台骨を担う存在である。前回15年大会では主将を務め、8強入りに貢献。不動のキッカーとして、今大会前までに710得点をマークしている。
「歴代のSHでも3本の指に入る選手と言ってもいいでしょう」と、スポーツジャーナリストの中山淳氏がこう続ける。
■ピンポイントのボックスキック
「ゴールキックが正確で、得点力のあるSHです。スタンドオフが司令塔を務めるチームが多い中、今大会のアイルランド戦、サモア戦を見ても分かる通り、レイドローがゲームをコントロールしており、スコットランドの攻撃の起点も務めています。状況判断に優れ、相手の動きを見てピンポイントに蹴る『ボックスキック』の精度も高く、モール、ラックなどの密集では、自ら持ち込むボールキャリーや球出しも巧みに使い分けている。日本はペナルティーキックによる不要な失点を防ぐためにも極力、反則を犯さないのはもちろん、レイドローに自由にプレーさせないことが勝敗の鍵を握るでしょう」