根強く残る人種差別 W杯優勝の南アフリカ代表“美談”の裏側

公開日: 更新日:

 ラグビーW杯で3大会ぶり3度目の優勝を果たした南アフリカ代表のスプリングボクスが5日(日本時間6日)、ヨハネスブルクに凱旋した。シヤ・コリシ主将が優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」を掲げると、数千人のファンから大歓声を浴びた。

 人種入り乱れての歓迎にラッシー・エラスムス・ヘッドコーチ(HC)は「この空港で見たような光景が続いていくようにしなければならない」と、依然として根強く残る同国の人種差別撤廃を訴えた。

 今大会は南ア初の黒人主将で臨んで頂点に立った。日本はおろか世界中のメディアはこぞって「人種融合の成果」と持ち上げたが、きれいごとばかりではない。

 2018年6月のイングランドとのテストマッチでは、コリシを初めて主将に指名したエラスムスHCに非難が殺到。自宅や南ア協会に脅迫文が届いたり、嫌がらせ電話をされるのも珍しくはなかった。今大会中の会見でエラスムスHCは「正直、シヤ(コリシ)をキャプテンに選んで後悔した時もある」と、当時の苦しい心境を明かしたこともあった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値