山口ポスティングでメジャー移籍へ 巨人初容認4つの裏事情
■菅野が第1号でなかった理由は?
一方の球団側は、FA入団1年目にいきなり暴力事件を起こされ、迷惑を被った印象が拭えない。特にアレルギーがある球団首脳もいる。そこへ、今季の成績を盾に年俸を吹っかけられても、はいそうですか、とは応じられない。「球団側からすれば、厄介払い」と言う関係者もいるのだ。
最終的には「全権」を握る原監督(61)が山口のメジャー挑戦を認めたことになるが、これには甥っ子であるエースの菅野(30)のことがリンクしている。原監督は今月上旬、「凄く頑張って頑張ってジャイアンツで一生懸命やったと。で、私の夢はこうなんだと。これは結果として、ないとは言えない」とポスティング容認の方針を明かしていた。
昨季9勝9敗の山口が「凄く頑張って頑張ってジャイアンツで一生懸命やった」といえる投手とは思えないが、原監督と近しい関係者がこう言った。
「甥っ子でもある菅野がメジャー志向を公言している。ポスティング容認第1号を菅野にすれば、チーム内で『原監督は身内に甘い』という印象になってしまう。それは避けたいでしょう。菅野が海外FA権を取るのは21年中。ポスティング申請するなら来オフになる可能性が高い。原監督の契約がまだ1年残っている段階ですから」