米球団と交渉解禁 広島・菊池涼介に“守備職人”ゆえの壁が
「ニンジャ(忍者)」の異名をとる広島の菊池涼介(29)の米球団との交渉が解禁になった。
3日、広島の鈴木球団本部長がポスティングの手続きが完了したことを明らかにした。これにより譲渡金を払う意思のあるメジャー球団は、菊池サイドと自由に交渉できる。
菊池の最大の武器は二塁手としての守り。異名が示す通り、ときにアクロバチックな動きでピンチを救う。打撃面はパンチ力不足という評価も、2013年から7年連続でゴールデングラブ賞を受賞した守備力はメジャースカウトたちの間でも折り紙付き。米メディアによればナショナルズ、アスレチックス、ダイヤモンドバックスなどが興味を持っているといわれるが、メジャーでは守備職人にとっての壁が存在するという。
「シフトですよ」と西海岸球団のスカウトがこう続ける。
「データ野球が全球団に浸透。特に内野はほとんどの球団が打者によって極端なシフトを敷いています。例えば左打者の場合は一、二塁間を3人で守るのが当たり前になっている。二塁手は以前ほど広い守備範囲を要求されないし、むしろ打撃優先の起用が目立つようになったのです。今オフは23本塁打のスコープ(28=ツインズからFA)や22本塁打のカストロ(29=マーリンズからFA)といった強打の選手が目玉です」
菊池には逆風が吹いているというのだが。