レイズ筒香へ教訓 先輩・岩村氏が語ったメジャー成功の術
■餅は餅屋
「向こうでは基本的に、チームとしてどういう選手が必要とされているのか、その中で自分がどんな役割を求められているのかを理解し、そのピースになれるかどうかが大事。日本人選手としてできることは何か。餅は餅屋ではないですが、本塁打は本塁打を打てる人に任せ、自分は別の役割を果たそうと考えました」
岩村氏は三塁が本職だったが、渡米時には一塁、二塁、遊撃に加え、外野用のグラブも持参した。打順は移籍当初の6番から1番になり、在籍2年目には二塁へコンバートされた。日本時代は自分が打って成績を残せば勝ちにつながる、という考えもあったそうだが、レイズでは1番打者として出塁率にこだわるなど、違う役割を担った。
さるメジャースカウトは、「日本人選手がメジャーで成功しないのは、自分のプレースタイルにこだわり過ぎたとき」と言う。筒香がDeNA時代と同様、本塁打を量産し、勝負を決める一打を打ち続ければ言うことはないが、メジャーで成功するためには、ときにDeNAの4番、日本の4番というプライドを捨て、チームの駒になりきれるかどうかにかかっているのかもしれない。