森保監督ガッカリ 南野リバプール移籍で東京五輪OA絶望的
日本代表MF南野拓実(24)の英プレミア名門リバプール入りに、東京五輪で指揮を執る日本代表の森保一監督(51)が、肩を落として落胆している姿が見えるようである。というのも多彩な攻撃力を高く評価し、A代表でもエースとして重用している南野が、欧州屈指の名門への移籍で<クラブが五輪参戦を拒む可能性が高くなった>からだ。東京五輪は7月24日~8月9日。東京五輪代表は3月27、30日に強化試合2試合を消化し、5月17日から福島県Jヴィレッジで合宿を行う。そして6月1~15日にフランス遠征に出掛け、7月6~17日に兵庫県で直前合宿をこなして五輪本番を迎える。英プレミアの最終節は5月17日。南野をオーバーエージ(OA)枠で呼ぶ場合、英リーグが佳境に入る3月下旬に一時帰国させ、英リーグ戦が終わると同時に福島に呼ぶことになる。南野は息つく暇もなく、強行スケジュールをこなすことになる。
「そんなタイトな日程を名門リバプールが許すはずがない」とは元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏。
「欧州では23歳以下プラス3人のOA枠選手で臨む五輪サッカーへの関心が低く、そもそも母国の五輪代表に招集されても、所属クラブはFIFA(国際サッカー連盟)のルールにのっとって拒否できる。リーグ戦終了後の5月から6月は休養を取り、東京五輪時期は2020―21年シーズン前の合宿などで忙しい時期。欧州のビッグクラブにしてみたら、そんな大事な時期に所属選手が<五輪ごときで疲弊したり、ケガをする>なんて許しがたいこと。前所属のザルツブルク(オーストリア)なら『ミナミノが五輪で活躍すれば日本国内でクラブの宣伝になる』など一定の理解を示すでしょうが、リバプールに入って南野の東京五輪出場は難しくなった……を通り越して絶望的になったと言うしかありません」
タイできょう(8日)開幕する「U―23(23歳以下)アジア選手権」に参戦している森保ジャパン。指揮官の悩みは深い――。