勝武士コロナ死に角界ショック「初っ切り名人」に惜しむ声
兄弟子・竜電の参謀としての顔も
勝武士は山梨県出身。甲斐市の竜王中学校卒業後、高田川部屋に入門した。さるタニマチ筋は「みんなを楽しませる、ユーモアのセンスがある力士だった」と、こう話す。
「巡業などで力士が面白おかしく禁じ手などを紹介する初っ切りを、もう5年以上はやっていた。普通、初っ切りをやる力士は2年くらいでお役御免になるもの。勝武士のそれはよほど評判が良かったんでしょうね。小柄な体格(166センチ、108キロ)だけに、大柄な力士とコンビを組むとコントさながらだった」
ある相撲記者は「兄弟子の竜電(29=前頭6枚目)が心配です」と言う。
「2人は同じ中学校の先輩後輩という間柄。在学中は2人とも柔道部に所属し、竜電が1年先輩だった。そうしたいきさつもあって、竜電が関取になった後は勝武士が付け人を務めていた。勝武士自身は出世とは遠かったものの、相撲を見る目は優れていた。支度部屋では竜電にアドバイスを送り、参謀役として長年の親友を支えていた。竜電の悲しみは計り知れません」
コロナ禍で5月場所の中止が決まっている角界の衝撃は大きい。