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山中正竹ソウル五輪コーチ/バルセロナ五輪監督

1947年4月24日、大分県生まれ。佐伯鶴城高、法政大、住友金属工業で投手としてプレー。東京六大学最多勝利記録保持者(48勝)。住友金属で監督を務めた後、88年ソウル五輪コーチで銀メダル、92年バルセロナ五輪監督で銅メダルを獲得。法政大監督、横浜ベイスターズ専務などを歴任し、2016年野球殿堂入り。17年から侍ジャパン強化委員会強化本部長を務め、18年に全日本野球協会会長に就任。169センチ、64キロ。左投げ左打ち。

野茂英雄の“真骨頂” 全身が震えあがるほどの凄みを感じた

公開日: 更新日:

 30年以上経った今も、脳裏に焼き付いている。

 ソウル五輪日本代表のコーチを務めていた1988年、8月23日から9月7日にかけて、イタリアで12カ国が参加して行われた第30回世界アマチュア野球選手権を戦った。2週間後にソウル五輪本番を控える中、私は20歳になったばかりの野茂英雄(新日鉄堺)に、彼の真骨頂を見た。

 同年の都市対抗と選考合宿を経て日本代表入りした野茂にとって、初めての国際大会。予選リーグを4位で終えた日本は、9月6日の決勝リーグ初戦で同1位のキューバと再戦した。その試合の先発を野茂に託した。

■最強キューバ戦でリナレスと対決

 予選リーグは2―3でサヨナラ負けを喫していた。「赤い稲妻」と呼ばれたキューバは当時、世界最強国。リナレス、キンデラン、パチェコら世界に名だたる選手を擁していた。

 直後のソウル五輪は政治上の理由でボイコットし、対戦することはなかったが、日本は1972年の初対戦以降、2勝12敗1分けと圧倒されていた。キューバに追いつけ追い越せを目標にしていた時代である。

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