ダル“タイトル総なめ”なら…今季稼ぎは田中将超え10億円超
田中と大谷に対抗心むき出し
同じ日本人投手の存在もダルのモチベーションになっている。ダルはこれまでヤンキース・田中、エンゼルス・大谷に対して対抗意識をむき出しにしてきた。
2人とはオフに合同で自主トレを行っていながら、田中が14年にヤンキースと7年総額約168億円で契約した際には「マー君のポスティングのカネとか上がってるけど、ボクの時は(高額契約は)無理だったですから」。日本ハム時代に大谷が163キロを連発した時は「バネはすごいけど、ボクみたいに調整して細かいことができるってわけじゃない」と断言。「(自分が)おまえを超えるから、超えられないように頑張れ」と大谷に伝えたことも明かした。
3人の今季年俸を比べると田中の約25億3000万円がトップ。ダルが約24億2000万円で続き、メジャー3年目の大谷は約7500万円。60試合制の今季は通常年俸の約37%のみ支給され、田中が約9億1200万円、ダルが約8億7000万円、大谷が約2700万円となる。
■ボーナスも37%
ダルは、サイ・ヤング賞受賞で約2億1200万円、同賞の投票で2~5位に入れば約1億600万円のボーナスがそれぞれ付く。加えて登板数やイニング数などで約2億1200万円の出来高払いがある。それなら表彰ボーナスや出来高は通常通りの金額を手にできるのか。
「今季は無観客で実施している上に、レギュラーシーズンが短縮され放映権料も減額されたため、各球団とも財務状況は厳しい。米国内では年俸同様、出来高も60試合換算になるという見方が有力です。ダルが日本人初の栄冠を手にしても表彰ボーナスは満額を手にできないのではないか」(スポーツライター・友成那智氏)
出来高も37%しか支給されなければ、サイ・ヤング賞受賞でダルの懐に入るのは約7700万円。それ以外の出来高はすべてクリアして同額だから、合わせたボーナスは約1億5400万円。投手タイトル総なめなら、総額10億2400万円となり、田中を上回ることになる。