プロ野球は観客動員緩和もファンがソッポ…五輪と共倒れか
五輪に向けたテストと言えば、8日に東京で開催する体操の国際大会も同様だ。コロナの感染拡大後、国内初となる国際大会となるが、開催前からドタバタしている。
■内村陽性のドタバタ
先月29日に体操男子の内村航平がPCR検査で陽性と判定され、急きょ、ナショナルトレーニングセンター(NTC)を閉鎖。内村はNTC内の個室で隔離された。その後、3カ所でPCR検査を受けたところ、全て陰性。大会の医師団は「偽陽性」だったとして、内村は大会に参加する方向となり、1日からNTCでの練習を再開したものの、これが大会中や外国の選手だったらどうなっていたか。もしも東京五輪本番中に内村のような事例が起きれば、大混乱に陥るのは必至。改めて、五輪開催に不安を抱いた関係者も少なくないはずだ。
先日発表された産能大スポーツマネジメント研究所の「コロナ禍のスポーツ観戦意識調査」(7月末実施)によると、来夏の五輪開催について、全国2998人の約85%が「現実問題として難しいと思う」と回答している。ただでさえ消極的な意見が多い中、欧州ではここに来て、コロナ禍が急速に拡大している。肝心の客足が遠のけば、大会収入の一つの柱として見込む900億円の入場料収入は、大幅減となる。
すでに約447万枚が売れている五輪チケットは10日から払い戻しが始まるが、返金希望者の殺到も予想される。このままでは東京五輪もプロ野球も共倒れになる。