元小結・白馬毅さんに10年前の“八百長”疑惑を改めて聞いた
潔白を主張したのは白馬さんだけではなかった。いったん解雇処分を通告されたものの、協会を相手にした裁判に勝訴し復帰した蒼国来(現・荒汐部屋師匠)や、自ら相撲界から去った元小結・海鵬涼至(当時、谷川親方/現・日本大学相撲部コーチ)さんら複数いた。
海鵬さんは5年前、日刊ゲンダイのインタビューにこう答えている。
「当時の放駒理事長は最初から結論ありき、でした。去年(15年)、急死された北の湖親方は一方的に断罪するのはおかしいとおっしゃってくれたんですが、放駒理事長は聞く耳を持たなかった」
また、疑惑を取材したスポーツ紙相撲担当記者も「処分されたのは、モンゴル人が7人、日大出身が5人。しかも現役三役がいないという幕引きでしたから、『狙い撃ちか?』と違和感を感じた」と振り返る。
廃業せず相撲界にいられたら?
「目標は大関でしたが、現実的には小結に返り咲きして関脇には手が届いていたかもね」
奥さんは17年1月にがんで亡くなった時天空の妹。日本留学中に知り合った。住まいは両国のそばだ。
(取材・文=高鍬真之)