32年五輪はブリスベン最優先 IOCは結局“マネーファースト”

公開日: 更新日:

 2032年夏季五輪開催地はオーストラリアのブリスベンに決まりそうだ。国際オリンピック委員会(IOC)が24日の理事会で32年夏季五輪の最優先候補地を選定。今後はブリスベン側と開催を前提とした話し合いに入るという。

 開催地が11年も前に絞り込まれることになったのは、立候補する都市が激減したからだ。IOCは19年に「7年前に開催都市を決める」という五輪憲章を削除した。IOCは立候補都市の減少を危惧、さっさと開催都市を決める必要性を痛感したのだ。

 スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏はこう語る。

「年々開催に手を挙げる都市は減っています。目先の経済効果にとらわれ、莫大なカネをつぎ込んでまで開催する必要性を感じなくなっているのです」

 実際、夏季大会の招致に立候補した国の数は04年アテネ五輪の11都市をピークに減少。20年大会は東京を含めて5都市、24年大会に名乗りを上げたのはわずか2都市にとどまった。

「森前会長が女性蔑視問題で謝罪会見を開いたあと、まずIOCは『問題は終わった』と言ったでしょう。それなのに五輪の放映権を買っているアメリカの放送局が苦言を呈したとたん、態度を一転させたのが象徴的です。マネーファーストのご都合主義だということがこの1年間でよく分かったでしょう。放映権やスポンサーの都合もありますから、開催さえできればよいと考えているのではないでしょうか」(谷口氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も