著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

米で横行するトンデモ訴訟 メジャー復帰目論み裁判で売名

公開日: 更新日:

 先週、元ロッテのボルシンガーがブルージェイズ在籍時の2017年、アストロズにサイン盗みをやられて選手生命が縮まったとして33億円の損害賠償を求めていた裁判に判決が下った。ロス地裁は「損害を立証できる証拠がない」として訴えを棄却。これはメジャー復帰をもくろむボルシンガーが裁判を利用して行った売名行為であり、米国に多いトンデモ裁判のひとつだ。

 MLBが原告となった訴訟もある。昨年12月、MLBはゲームが何らかの理由でキャンセルになった場合に備えて保険をかけたにもかかわらず、新型コロナウイルスで3000試合以上がキャンセルされても保険会社が支払いに応じないとして、約定通り支払いを求める訴訟を起こした。

■「ジーターを大事にするあまり」

 これがとんちんかんなのは戦争、革命、国家規模の自然災害が起きた場合、保険会社は支払いを拒否できることを承知の上で起こした裁判だからだ。辣腕弁護士を使えば部分的に取れるかもしれないという魂胆で起こしたとしか思えない奇妙な裁判だが、MLBだけでなく30球団すべてが原告に加わっているところを見ると、収入減に泣くオーナー側から強い要望があったのだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…