大乱闘の試合後に、傷だらけのトレーバーとまさかの遭遇
ところがトレーバーは、金田さんの手前で足を滑らせて転倒。金田さんはトレーバーの顔面を“スパイク”するなど、大騒ぎになった。
■「報復の襲撃に気を付けろ」と警告される中…
試合後の夜、私は同僚選手と街で食事をしていた。その日の出来事を振り返りつつ、談笑していると、店に大きな体をした外国人がやってきた。トレーバーだった。
トレーバーがロッテの選手を襲うかもしれない、というウワサが流れていただけに、一瞬ドキリとしたが、私はひょんなことからトレーバーとは球場で会うたびに挨拶をし、会話をする仲だったことが幸いした。
トレーバーに「大丈夫?」と声をかけると、「参ったよ」という感じで着ていたTシャツを脱いだ。顔だけでなく、腹や背中にもスパイクで踏まれた痕があった。気の毒だなと思いつつ、「いろいろあったけど、これからもよろしく」と最後は握手を交わして店をあとにしたが、これほどの大乱闘は、後にも先にも経験したことはない。 (つづく)