やっと5勝目の朝乃山に大関の威厳なし ケガもないのにナゼ
一度、「痛い目」を見ないとわからなそうだ。
9日目に何とか5勝目(4敗)を挙げた大関朝乃山(27)。阿武咲に押し込まれながら、土俵際で逆転の小手投げという四苦八苦の相撲だった。
大関は横綱に次ぐ地位。他の力士から一目置かれる存在のはずだが、「内容より目先の白星」といった朝乃山からは威厳も何も感じられない。8日目は21歳の新鋭、豊昇龍の内掛けで背中からずでんどうと土俵に落ちた。
豊昇龍のみならず、徹底的に相手に差させないよう立ちまわったこの日の阿武咲のように、相手が大関だからといって萎縮する力士は、もはやどこにもいない。
「朝乃山は下位の力士からも『くみしやすし』と思われているフシがある。『ここはひとつ、大関の胸を借りて全力でぶつかっていこう』なんて誰も考えていない。『こいつになら勝てそうだ』と、むしろチャンスだと言わんばかりの相撲内容です。右四つになれないと慌てる癖が抜けきらないから、相手からすれば右の下手さえ防げばいい。立ち合いも遅い。土俵際のうまさで何とかカバーしているだけです」(ある親方)