田中碧「世界の高レベルの相手とサッカーできればいい」
「稲本選手の当時のプレー? 覚えてないですね」と98年生まれの若武者は約1年前、あっけらかんとこう話していた。が、パワーと賢さを兼ね備えたハイブリッド型のボランチには、日本代表の森保一、U-24代表の横内昭展両監督の期待も大きかったはず。
当落選上メンバーを優先起用した3日の”兄弟対決”で、彼がサブに回ったのも、「最終登録18人入りは確実」という意味なのだろう。
■吉田麻也から突きつけられた新たな課題
吉田麻也(サウサンプトン)らオーバーエージ3人を初先発させたU-24ガーナ戦は最強布陣を並べると見られたが、田中碧も案の定、スタメン入り。横に並んだ遠藤航との好連携で中盤を落ち着かせた。
「(航さんは)日本で一番のボランチですし、隣でプレーさせてもらってすごく幸せですし、学ぶことはすごく多い。守備の強度、球際の部分、前に出ていく仕事、予測の質と回数の多さと、今まで一緒にやってきた選手の中では段違い。ライバルでもあるんで、しっかり吸収して違いを作っていかないといけない」と試合後には先輩を絶賛。自身もより高い世界基準を突き詰めようと新たな決意を固めた様子だ。