田中碧「世界の高レベルの相手とサッカーできればいい」
田中碧(22歳・J1川崎/MF)
「正直、今までの人生で一番悔しかった」
近未来の日本代表主力ボランチと言われる田中碧(川崎)は、3日の”兄弟対決”の苦杯が頭から離れなかった。その悔しさを脳裏に焼き付け、中1日でU-24ガーナ戦(5日=福岡)に挑んだ。
同試合のラスト15分間同様、今回もオーバーエージ枠の遠藤航(シュツットガルト)と中盤でコンビを組んだが、ドイツ・ブンデスリーガ・デュエル王(1対1の球際勝利数トップ)強度にいち早く適応。ボール奪取への意欲と長短のパスを駆使したつなぎで存在感を発揮し、東京五輪当確と目されるだけの存在感を示した。
「最近は(ピッチを)上から見ている感覚じゃないですけど、どうすればハマるのかっていうイメージがある程度、頭の中で計算できるようになっています」
3月のU-24アルゼンチン戦(北九州)の3-0勝利の立役者となった田中碧。激しい球際と寄せでボールを奪い、素早く攻撃に転じる一挙手一投足は川崎のレジェンド・中村憲剛(川崎FRO)を彷彿させた。4月以降のJリーグでも圧倒的な運動量とプレー範囲の広さを披露。ダイナミックな動きは2002年日韓W杯で一世を風靡した稲本潤一(相模原)にも重なった。