全英女子OP日本勢は古江の20位が最高位…稲見萌寧も来季は海外挑戦するべき

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【全英女子オープン】最終日

 海外メジャーの苦い経験は必ず生きる。

 スウェーデンのA・ノードクイスト(34)が通算12アンダーで優勝した今年の大会。首位に4打差発進の古江彩佳(21)と5打差あった渋野日向子(22)には「逆転優勝」の可能性もあるにはあった。渋野は、ディフェンディングチャンピオンとして出場した昨年は、リンクスの風に翻弄され通算12オーバー105位で予選落ち。メジャー2勝目を狙った今年は通算1アンダー34位。「去年よりはよくなっている。来年もここに戻ってきて、いいゴルフを見せたいと思う」と言った。

 通算5アンダー20位でフィニッシュした古江は、エビアン選手権(4位)と全英女子の海外メジャー2試合に出るため、国内大会6試合を欠場することになったが、上位争いをした今回の遠征は大きな財産になったはずだ。6月の全米女子オープンに勝った笹生優花(20)は通算イーブンパー39位、畑岡奈紗(22)は同3アンダー26位だった。

今のアスリートは海外で活躍してナンボ

 そこで、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(22)だ。昨年の今大会は通算14オーバー123位で予選落ち。今年は出場権利がありながら国内の「CAT Ladies」に出場し、最終日の終盤まで首位をキープしていたが、バックナインで6ボギーの77と自滅。先週優勝の小祝さくら(23)に逆転負けを喫し、今季(2020‐21年)7勝目を逃した。

 永久シード権獲得(ツアー30勝)を目指す稲見は、今季の賞金女王(現在ランク2位)のタイトルも通過点にすぎないと考えている。スイングについては奥嶋誠昭コーチの指導を盲目的に受け入れているわけではなく、納得しなければ反発もする。今のところ米女子ツアーに参戦する気はさらさらなく、「国内30勝」がゴルフのモチベーションになっているようだが、「まだ22歳ですからね」と、あるツアー関係者がこう語る。

「渋野や笹生ら同世代や年下が海外メジャーで勝って刺激を受けないプロはいません。母国開催のアドバンテージはあったにせよ、東京五輪では世界のトップを相手に金メダルまでもう一歩だった。その東京五輪の代表を争っていたときは『気にしていない』と本心を明かさず、いざ代表に決まると『めちゃくちゃ(五輪に)出たかった』と言った。萌寧という名前は、両親が世界に出ても覚えやすいようにとつけたもの。本人もその思いはよく知っている。今は国内を主戦場に戦うと言ってるが、さらに勝ち星を積み重ねていけば、海外メジャーや米女子ツアーへの挑戦意欲が芽生えてくるのではないか。否、すでにその気持ちがあるのに五輪代表争いのときのように無関心を装っているのかもしれません。もしそうなら、成長著しい今こそ、海外挑戦を決めて準備するべきです。渡米するなら何事にも柔軟性の高い20代前半がいい。今のアスリートは海外で活躍してナンボ。ファンもそれを願っているはずです」

 五輪で海外にも知られた「モネ」。来季は世界の舞台で戦ってみろ! 

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