ヤクルト2位・丸山和郁の両親を青ざめさせた「4歳の大冒険」ゲーセン目指し3km歩いた身体能力
丸山和郁(外野手・22歳・明治大)=ヤクルト2位
群馬県北西部の山あいにあった倉渕村(現・高崎市倉渕町)で、2歳ずつ離れた3人兄弟の末っ子として産声を上げた。
村の当時の人口は5000人ほどで、現在は3000人あまり。榛名山と浅間山に挟まれるように、細長く広がるのどかな田舎町だ。今はなき倉渕川浦小時代(6年時に倉渕小に統合)の同学年はわずか4人。2つの学年が1つの教室で授業を受けていた。
■築80年、床下から猫
そこから車で10分ほど離れたところにある生家は築80年ほどの2階建てで、今なお父・与史夫さん(56)と母・妙子さん(50)、2人の兄、3匹の猫が暮らす。
「夫の実家です。昔の家の造りなので1階は仕切りをなくせば1つの広い部屋になりますし、縁側と室内は障子で仕切られているところも。猫たちは床下から勝手に出入りしています(笑い)。30年ほど前に増設した2階は7畳ほどの部屋が4つですよ」と、妙子さん。
長男の出産前まで看護師として働いていた妙子さんは、丸山が生後10カ月の頃にパートタイマーとして復職。朝8時半から16時まで勤め、帰路に就くその足で学童、幼稚園、保育園などをハシゴ。息子たちを乗せながら家に戻る。そこからが大忙しだ。