PGAツアー優勝賞金2億円超えはナゼ? 大きく開いた日米差、国内メジャーは5分の1程度
7億ドルは110円換算で770億円。年間50試合なら、1試合当たり15億4000万円になる。
■これから先も上がり続ける
優勝賞金が総賞金の18%なら約2億8000万円。まだまだ優勝賞金は値上がりを続けることになる。
さらに付け加えるなら、PGAツアーはインターネットなどのデジタル放映権も売っており、30年までディスカバリーと20億ドルで契約したと伝えられている。大会の冠スポンサーがいなくても、PGAツアー単独で試合を開催するだけの資金が十分にあるのだ。
PGAツアーの大会スポンサーは、主にテレビCM料金を支払い、賞金の大半は米ツアーが補填するという形だ。だから高額賞金でも何ら不思議でもない。
これも30年以上も前の話になるが、PGAツアーはメンバープレーヤーの年間獲得賞金を、大リーグの一軍登録選手の年俸並みにしようと目標を立てた。プロゴルファーは、個人事業者で、ケガや故障で試合に出られなくなれば、収入が全くなくなる不安定な職業だ。それだけに、若い才能あるプレーヤーを集め、見応えある試合展開を見せるためには、せめて大リーグの平均年俸並みの賞金を提示する必要があったと言えるのだろう。そのために、PGAツアーは見せるゴルフを追求した。試合開催のゴルフコースを設定し、インタビューに答えないプロに罰金を科すなど、ファンサービスを徹底して行った。