鈴木誠也は「住環境」と「強豪」を優先 希望に合致して浮上したメジャー4球団はココだ!

公開日: 更新日:

 ポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す鈴木誠也(27)の希望する条件が明らかになった。

 日本時間29日、代理人を務めるジョエル・ウルフ氏がオンライン会見に応じ、鈴木は「家族が安心して暮らせて、野球に専念できる環境」と「来年、あるいは近々にもプレーオフで戦えるチーム」の2つを優先、金銭や契約年数にはこだわらずに新天地を選定しているという。

 すでに各球団とのオンライン交渉を行っており、ウルフ氏によれば「8以上、15未満」のチームからオファーがあったそうだ。

 複数の米メディアの報道を総合すると、鈴木を巡っては今季、世界一のブレーブス、激戦区のア・リーグ東地区をダントツで制したレイズ、3年ぶりにナ・リーグ中地区の頂点に立ったブルワーズなどの強豪を筆頭に15球団が関心を示しているとされる。

■外野が手薄で地力のあるジャイアンツ有力

 メジャー30球団のうち、半数が鈴木の獲得を検討していることになるが、本人の希望する「住環境」と「強豪」に合致するチームはどこなのか。

「戦力も踏まえて考慮すれば、気候が温暖な西海岸を本拠地とするジャイアンツ(サンフランシスコ)とドジャース(ロサンゼルス)の2球団です」とスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。

「ジャイアンツの外野はヤストレムスキー(今季打率.224、25本塁打)、ウェイド(同.253、18本塁打)ら顔ぶれは揃っているが、打撃は迫力にかける。広いオラクルパークにも対応できる守備力を持つ鈴木なら十分につけ入る隙はあります。ジャイアンツは開幕前の下馬評を覆し、ドジャース、パドレスを抑え、メジャー最多の107勝をマークしてナ・リーグ西地区を制した。地力がある球団だけに来季も当然、ポストシーズン進出争いに加わるはずです」

ヤンキース、ドジャースの名門2球団は…

 一方のドジャースは今季、主に中堅を守ったテイラー(今季打率.254、20本塁打、73打点)がFAになった。

「現状の顔ぶれから判断すると、ドジャースは4人目の外野手として鈴木の獲得をめざしているように見えます。左翼ポロック、中堅ベリンジャー、右翼ベッツの外野陣は不動ですが、ベリンジャーが一塁で起用された際に中堅で使われる可能性がある」(前出の友成氏)

 ちなみに、広島の先輩である黒田博樹は、ドジャース時代にロサンゼルス郊外のビバリーヒルズに自宅を購入している。

 西の名門チームに加え、東の老舗球団も鈴木獲得に動く有力球団の一つとみられる。他でもない全米屈指の人気を誇るヤンキースだ。

 2014年のジーター(現マーリンズCEО)引退後、長らく生え抜きのベテランとしてチームを牽引してきたガードナー外野手(38)が今季限りで引退した。ガードナーは今季、打率.222と低迷したが、140試合に出場。故障で離脱したガロに代わって左翼のレギュラーとして起用されただけに、ポジションがあくのだ。

「ヤンキースの外野は本来なら中堅ヒックス、右翼ジャッジに加え、左翼にはガロが起用される見込みです。いずれもオールースター級の実力の持ち主ですが、すでに32歳のヒックスはケガが多く、今季は左手首痛で32試合にしか出場していない。つまり計算ができないのです。そのためニューヨークの地元メディアも盛んに鈴木獲得を進言しているのです」(ア・リーグスカウト)

■ア・リーグ中地区の大穴

 鈴木が挙げた条件にあてはまり、なおかつ移籍1年目から定位置を確保できるのが外野手が手薄なタイガースだ。長らく低迷してきたが、今季はア・リーグ中地区3位。投手力が充実しているため、来季は地区優勝候補に挙げられている。

「タイガースが本拠を構えるミシガン州デトロイトは、13年に財政破綻。一時はゴーストタウンと化し、治安も悪化したが、近年は周辺都市から住民の流入が相次ぎ、まひしていた都市機能も回復した。今では、治安の良さは州内で1、2位を争うほどにまでなった。市内には日本の食材を取り扱うスーパーもあって、愛理夫人も亭主の栄養管理には困らないはずです」(現地在住ジャーナリスト)

 鈴木の交渉期限は日本時間12月23日午前7時。新労使協定が合意しなかった際のロックダウンに備えて今オフの移籍市場は活発な動きを見せているが、交渉の行方は果たしてーー。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇