モーグル川村あんりメダル届かず5位…“季節留学”で掴んだ世界1位も分厚かった五輪の壁
世界ランキング1位の女子高生モーグラーに五輪の壁は厚かった。
川村あんり(17)が6日の決勝に進出し、上半身がぶれない安定したターン、豪快な空中技を見せたが、28秒00と平凡なタイムに終わり、77.12点で5位。1998年長野五輪での里谷多英以来となる金メダル獲得はならなかった。
欧米のトップモーグラーに屈し、レース後は号泣。中継局のインタビューに「金候補だったりとかメダル候補だったりとか、ずっと(取り)挙げていただいて、メダル取れなかったのでほんとに申し訳ない気持ちでいっぱい。ここまでほんとに自分で頑張ってきましたし、諦めない姿がみなさんに伝わればいいなと思ってます。寒い中、本当にありがとうございました」と初々しく話した。
3歳でスキーの手ほどきを受け、4歳で本格的にモーグルを始めた。生まれも育ちも雪のない東京のハンディを克服するため、小学校高学年になると祖父の経営するゲレンデがある新潟・湯沢町の学校に冬場だけの「季節留学」をした。自身も整備に携わったモーグルのコースを使用して1日に25回も滑るなど、猛練習に励んだという。
「これからも諦めない姿を見せたい」と、2026年ミラノ五輪での雪辱を誓った川村。湯沢でレベルアップに励み、4年後にはどんな大技を繰り出してくるか。