五輪選手を凍り付かせる人工雪の恐怖…棄権、欠場、ケガ続出でも「慣れるしかない」
硬い雪に選手は恐怖心すら抱いている。
9日のノルディック複合個人ノーマルヒル。2014年ソチ、18年平昌と2大会連続銀メダルの渡部暁斗は金メダルの期待が高かったものの、7位入賞でメダルを逃した。
「コースのきつさと標高の高さもあって、最後は体力が残ってなかった」
とは競技後の渡部だ。
それにしても今大会は選手泣かせともっぱら。渡部が走ったクロスカントリーが行われたのは現地時間の夜7時。北京五輪の舞台となっている河北省張家口は標高2000メートルで、夜間は最大マイナス20度にもなる。
人工雪も多くの選手から「硬すぎる」と不評。3日にスノーボード女子の芳家里菜(22)が練習で負傷し、脊椎損傷の大ケガ。
■硬くて滑らない
5日はスキーフリースタイル女子の近藤心音(18)も練習で右ヒザの靱帯を損傷した。アルペン女子大回転でも転倒などで途中棄権者が続出している。