(6)五輪標語を変えたIOCバッハ会長はますます難しい舵取りを迫られる
立場か……。モットーに「共に」が加わったのは、コロナ禍をしのぐためだけではなく、戦争を超えて五輪精神の賛同者たちが団結する意味もあるはずだ。ウクライナからパラリンピアンが北京にやってきた時、救われる思いがした。パラリンピック開会式でパーソンズ国際パラリンピック委員会会長が「21世紀は……戦争、憎しみの時代ではない」と語り、最後に「ピース!」と世界に呼びかけた時、大拍手がスタジアムで共鳴した。「世界」と「平和の祭典」を危機にさらす国々がある現実にIOCはますます難しい舵取りを強いられる。
その難局にIOCは覚悟して選手と「共に」行動を起こすしかない。ウクライナのパラリンピアンやパーソンズ会長のように勇気をもって。(おわり)