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阿波野秀幸元プロ野球選手

1964年7月28日、神奈川県生まれ。桜丘高、亜大を経て、86年のドラフト1位で巨人、大洋(現DeNA)を含めた3球団競合の末、近鉄に入団。87年、新人王、89年は19勝(8敗)、183奪三振で最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得。その後、巨人、横浜でプレー、通算75勝68敗5セーブ。引退後は巨人、横浜、住友金属鹿島、中日などでコーチを務めた。

中1日のリリーフ登板から6日後、巨人との日本シリーズ初戦に完投した

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 祝勝会が終わると、テレビ局回り。深夜まで各局をはしごして、自宅に帰ったのは明け方だった。

 翌15日は藤井寺球場で最終戦。その6日後の21日には巨人との日本シリーズが始まり、私は第1戦に先発した。

 1年間、ローテーションを守って投げ、優勝を決めた試合は中1日でリリーフ登板、2回3分の2を投げた。

 この年は28試合に先発して21完投。投球回数は235回3分の2に達した。19勝8敗1セーブ、183奪三振で最多勝と最多奪三振を獲得したものの、先発数、完投数、投球回数はいずれもリーグ最多。レギュラーシーズンからひと息入れる間もなく日本シリーズになだれ込み、初戦に先発してしかも完投した。

 元気というか、いまにして思えば、考えられないくらいの球数を投げていた。

 当時はプロ3年目の25歳。若さゆえに乗り切れた部分はあると思う。3年間の投球回数は700イニングを超えた。プロ入り直後からフル回転し続けた疲労というかツケは、確実に忍び寄っていた。

 迎えた巨人との日本シリーズ、近鉄は第1戦を4-3で競り勝った。私は五回以降を1安打に抑えた。

 2戦目は山崎慎太郎から加藤哲郎、佐藤秀明、吉井理人とつないで6-3。本拠地で2連勝、移動日をはさんでシリーズの舞台は東京ドームに移った。 (つづく)

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