ノルディック複合男子の五輪存続に安堵も束の間…IOC「卓球除外論」再燃の恐れ
目をつけられている競技は他にもある。
国際オリンピック委員会(IOC)は24日、オンラインの理事会で2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪の実施種目を協議し、除外が検討されていたノルディックスキー複合男子の存続を決めた。日本は7個のメダルを獲得している「お家芸」だけに、関係者は胸をなでおろしたが、IOCが除外を検討したのは、競技人口がほぼ欧州に偏り、過去3大会のメダルを、ノルウェー、ドイツ、オーストリア、日本の4カ国で独占していることなどが理由だった。
■金独占、元中国人、不正ラケット
「メダル独占」を問題視するなら、卓球はひどい。IOCが懸念する各大陸の普及率こそ高いものの、五輪における中国の強さは異常だ。男子シングルス(単)と団体は08年北京大会から4連覇。同年の男子単は3つのメダルを独占した。女子単は1988年ソウル大会から昨年の東京大会まで9連覇で、団体も08年から4連覇。女子も88年と08年は3つのメダルを独占し、これを問題視した国際卓球連盟は12年ロンドン大会から各国の単枠を2人に減らした。その後も中国は、団体の金、男女の単は金・銀が「指定席」となっている。中国の強さが際立つたびに、「卓球は五輪から除外される」という話が必ず出てくる。