宮崎空港の一室で長嶋監督に挨拶「よく来てくれたね」と握手を求められ
■「期待」は「計算」でも「確約」でもない
入団してすぐ、巨人は大変なところだと実感した。長嶋監督をはじめとする首脳陣は「期待している」と言ってくれた。けれども、それは、あくまでも「期待」であって「計算」に入れているわけでも、起用を「確約」しているわけでもない。
斎藤雅樹、槙原寛己さん、桑田真澄という先発3本柱に、FAで獲得した川口和久さん、宮本和知さん、河原純一がいた。
1年目の先発は1試合だけ。あとの23試合はリリーフだった。その1試合はとうにリーグ優勝の可能性が消えた10月3日、広島市民球場で行われた広島戦だった。4回を投げて8安打、自責点4で3敗目を喫した。
それは翌年に向けたテストだったように思う。(つづく)