“投壊”原巨人最下位まで3.5ゲーム差だが…来季も「監督続投意向」の面の皮、周辺にチラつかせる
巨人が弱い。
20日のヤクルト戦で新加入のクロールが村上に32号3ランを浴びるなど、コロナ感染で主力の大半を欠く手負いのヤクルトに連敗。4カード連続負け越しとなった。
20日現在、45勝50敗1分けの借金5となり、2006年以来16年ぶりにリーグ最速で50敗に到達。18年以来4年ぶりとなる球宴前の借金ターンが決まった。巨人の借金5は18年10月以来4年ぶり。今月6試合を残し、5月から3カ月連続の月間負け越しも決まった。
チームが4年ぶりの5位に沈む中、原辰徳監督(63)はこの日の試合前に東京・大手町の読売新聞東京本社を訪問。山口寿一オーナー(65)に前半戦の報告を行い、「オーナーは親身になって見てくださっている。いいところ、足りないところも含めていい話ができた。シーズン前に補強は外国人だけ。あとは自軍の選手で乗り切る戦い方をする。ちょっと計算が狂っている、選手がいない現状は分かった上でブレはオーナーにも私にもないと確認できたということ」などと話したそうだが、最下位転落すらあり得るこの状況で本当にオーナーと穏やかに意見交換ができたのか……。
■チーム防御率、与四球は12球団最低
特に深刻なのは、15日の広島戦からプロ野球ワースト記録となる4試合連続満塁本塁打を打たれた投手陣である。
17日の広島戦で原監督はブチ切れている。先発の高橋をはじめとした投手陣が9四球を与え、今季初の2試合連続2ケタ失点となる10失点。「私とコーチ陣の指導が悪いということ。しっかり指導していく」と吐き捨てたのだ。青ざめたのは投手陣を預かる桑田真澄投手チーフコーチ(54)だろう。この試合後、「四球の後にタイムリーを打たれるケースが非常に多い。我々、特に僕の指導力不足。もうちょっとしっかり指導しないといけない」と神妙な面持ちだった。広島との3連戦は計27失点。この間の5連敗中に43失点と投手陣が完全に崩壊した。現在のチーム防御率4.09、300与四球はいずれも12球団最低。桑田コーチは就任以来、制球力改善に取り組んできたが、昨季より大幅に悪化しているのだから、立つ瀬はない。