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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

「え、あれが入るの?」阪神・佐藤輝明に感じたロマンを思い出した左翼への一発

公開日: 更新日:

 だから、佐藤は本物の怪物で、天性の飛距離の持ち主だと感じた。こういうホームランを打てる選手はそんなにバットを振り回さなくてもいいだろうから、これこそが真の長距離砲だ、と。

 しかし、2年目を迎えた今季、そんな左方向への打球がめっきり減ってしまっていた。7月末の時点でホームラン16本というのも昨年より落ちるペースだが、それ以上に心配だったのは左方向への一発が先述の第16号が出るまでたった1本しかなかったことだ。

 佐藤がホームランを放つと、よく驚異的な打球速度や飛距離が話題になる。それは彼の超人的なパワーを示すわかりやすい数字だが、右中間スタンドの上段に突き刺さる特大アーチよりも、逆方向の左翼席ぎりぎりに飛び込むライナーの延長みたいなホームランのほうがそのパワーを実感できる。しかも、それを神宮球場や東京ドームではなく、甲子園で見せられたら、打たれた投手のダメージも大きいだろう。

 先週土曜日の第16号ホームランはそんな佐藤のロマンを久々に思い出させてくれた。これをきっかけに量産態勢に入ることを祈っている。

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