あと1年できると手応えも 36歳で受けた「戦力外通告」が二転三転した裏側
■権藤監督が「そんな話はいますべきじゃない」
そんなことを考えていると、突然、部屋に権藤監督と山下大輔ヘッドコーチが入ってきた。2人で話をするためか、編成の人を探していたのかは分からない。ただ、編成と私が話をしているのを目の当たりにした権藤監督は、
「阿波野に何を話しているんだ」
と、編成に尋ねた。
編成から経緯を聞いた権藤監督は、
「そんな話はこのタイミングでするな。それはまだ、決まってない。そんな話はいま、すべきじゃないし、白紙だぞ」
と編成に言い、構想外という話はいったん「白紙」になった。そして翌日の最終戦──。
今度は試合前の練習が終わった4時過ぎくらいだった。前日、私に来季の構想から外れていると告げた編成の人から再び呼ばれ、またしても構想外だと通告された。
前日は権藤監督の話によって、構想外が白紙に戻った。なので「きのうはああいった話があって白紙になりましたけど、それを踏まえたうえで構想外ですか? それは最終決定でしょうか?」と尋ねた。すると「その通りです」という返事が返ってきた。 (つづく)