阪神・糸井“引退試合”で有終の美も…矢野監督の起用法に広島からブーイングのワケ
「ありえない使い方でしょ!」
甲子園で行われた21日の阪神対広島戦。この日が引退試合となった糸井嘉男(41)の矢野燿大監督(53)による起用を巡って、広島のチーム内外でブーイングが起きているという。
2点を追う五回、9番西純の打席で、矢野監督は糸井をコール。球場は大歓声に包まれた。フルカウントからの8球目、森下の外角の直球を左前に弾き返し、スタンドの虎ファンのボルテージは最高潮に。41歳の大ベテランはこうして「有終の美」を飾ったわけだが、広島サイドからすれば「たまったもんじゃない」というわけだ。
広島OBが代弁する。
「19日のヤクルト戦が台風で10月2日に延期にならなければ、阪神にとって、この日が甲子園での最終戦となる予定だった。引退試合をやるのはわかるが、広島と阪神はこの日まで同率で4位に並び、3位巨人を含めてCS進出をかけて争っている。そんな大事な試合で糸井を使うなら、初回の先頭打者であったり、最も勝敗に関係ない場面で起用するのがスジです。にも関わらず、矢野監督は大事な局面である五回に代打で起用。森下もこの日は制球が安定しない中、糸井に対してオール直球の配球をせざるを得なくなり、苦しい投球を強いられた。その後、糸井は中野の三ゴロの間に二塁で封殺され、菊池の一塁悪送球もあったものの、糸井の安打が阪神の得点に繋がったわけですから」