東京五輪汚職に不思議な共通点…高橋、青木、角川とも“兄弟に逮捕歴”が目立つナゼ
ところで、角川会長逮捕が出版界にも波紋を広げている。売上高2212億円は、集英社を凌駕(りょうが)し、東証プライムにも上場している。角川会長は超ワンマンなことでも有名だった。
角川会長は会見で「(賄賂を渡したという認識は)全くない。心を卑しくして経営はしていない。僕に決定権はない」と言っていた。だが、KADOKAWAの社内事情に詳しい人間は、これに激しく反発した。「ドワンゴから来た夏野剛社長はお飾り。ある程度の案件は角川会長が了解しなければ何も進まない」「逮捕前に辞任するべきだった」「逮捕された部下は、会長に贈収賄になると説明していた」などなど。
今回の事件で逮捕された高橋、青木、角川には面白いといっては何だが、「共通点がある」。それぞれの兄弟に逮捕歴があるのだ。青木拡憲前会長(兄)と青木宝久前副会長(弟)は今回、贈賄容疑で逮捕された。高橋の弟は、「バブル紳士」といわれた高橋治則である。1994年に東京協和信用組合が破綻し、背任容疑で逮捕された。59歳の若さで亡くなっている。
角川会長はどうか。彼の兄は角川春樹(現在・角川春樹事務所会長兼社長)。創業者の父・角川源義を継いだ兄の下で1992年に副社長にまでなるが、経営方針をめぐって対立、退任させられる。