イランが「絶対に負けられない戦い」11.30米国戦…選手は国とサポーターから板挟み?
初戦でイングランドに2-6とコテンパンにされたアジアの雄が、悪循環を断ち切る貴重な1勝を挙げた。
B組のイランがウェールズを2-0で破り、今大会初勝利。同じアジア勢が立ち直ったことで、日本国内からも賞賛の声が相次いでいる。決勝進出を懸けた第3試合は日本時間30日午前4時にキックオフの米国戦。イランにとっては“負けられない戦い”だ。
知っての通り、イランと米国は歴史的な背景から今もなお対立が続く。最近では、イランの最高指導者、ハメネイ師が「現在起きている国内の大規模デモはアメリカとイスラエルが仕組んだ」とやり玉に挙げたほどだ。そうした事情からイランー米国戦に注目する向きが多く、ネット上には《何枚カードが出るんだろう》《球は普通のサッカーボール以外使わないと宣誓させるべき》《ガチでサポーター同士の喧嘩くらいは起きそう》などと、両国代表の対立を心配する声が挙がっている。
国を背負うイラン代表にとっては余計な重圧だが、取り巻く状況は状況はもっと悪い。前述のようにイラン国内では政府に対する大規模デモが起きている。スカーフの被り方が不適切だとして拘束された女性が急死したことが発端だ。このデモはイラン政府の非人道的な鎮圧により、参加者の50人以上が亡くなったとされ、日を追うごとにデモの勢いは激しさを増している。