フランス首位通過も大会初黒星…それでも際立った主力の凄みと強み、前回王者に死角なし
前回王者フランスに土が付いた。
すでにグループリーグ突破を決め、先発9人を入れ替えて臨んだチュニジア戦。後半13分に先制を許すと、フランスベンチはMFエムバペらの主力3人を一気に投入。その後もグリーズマン、デンベレのFW2人を立て続けに送って反撃を試みるも、ゴール前を固めたチュニジアの守備に阻まれた。試合終了間際にグリーズマンが相手のクリアボールをボレーで叩き込み、ようやく同点……と思われたが、VARでグリーズマンのオフサイドが確認され、ゴールは取り消された。
ここまで未勝利のチュニジアに大会初白星と金星を献上したフランスは後味の悪さを残したが、元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう言う。
「大会連覇を狙うフランスは主力を温存する決勝トーナメントを見据えた布陣。個々の先発メンバーはレベルが高く、所属クラブなどで実績のある選手ばかりですが、やはり連動性という面では、主軸級と比べると見劣りしました。しかし、後半から左サイドにエムバペ、司令塔にグリーズマン、右サイドにデンベレのレギュラー組が入るとチーム全体の連係が良化し、周囲の選手たちのパフォーマンスも格段に良くなった。チュニジア相手に苦戦したことでフランス代表の主軸組のレベルの高さがより際立った格好です。決勝トーナメントでのフランスの戦いぶりは要注目です」
前回王者に死角はないと見てよさそうだ。