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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

箱根8度目総合V、大学駅伝3冠で有終の美 駒大・大八木采配を支える「現実的指導」

公開日: 更新日:

 監督就任7年目。箱根の最多優勝14回の記録を誇る古豪の難しさは、伝統すなわちOB会の壁。連続出場を切らし、4年連続でシード権を逃し、先輩から進言・叱咤が襲い掛かった。それを右から左へ聞き流し、10年ぶりにシードを確保するや、吉居兄弟を軸に一気に勝負をかけた。現役時代、初マラソン日本最高もそうだが、2010年の東京マラソンでは最悪のコンディションの混戦からまんまと抜け出し優勝賞金1100万円をゲットしている。ここ一番で勝負強さを発揮する男だ。

 来年は100回記念大会。それだけにシード権争いは熾烈を極めた。駒大は優勝メンバー7人の他にスーパールーキーの佐藤圭汰も控え、中大は往路全員が残る。44歳の前田康弘監督率いる国学院も5年連続シード確保の4位に入った。原監督はシード10校の指導者の中では唯一の60年代生まれ。若い流れをどう変えるのだろうか。

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