大阪桐蔭はセンバツ連覇ならず…それでも今夏の本命は変わらない
やっぱりここまでか、というのが正直な感想だ。
昨秋の明治神宮大会を制し、今センバツも優勝候補筆頭だった大阪桐蔭が3月31日、準決勝の報徳学園(兵庫)との関西対決に破れ、センバツ連覇はならなかった。
大阪桐蔭は三回に連打で5点を先制したものの、その裏に2失点、七回にも3失点で同点。八回に2点を勝ち越された。エース左腕の前田悠伍は七回途中から2番手としてマウンドへ上がったものの、2回を投げて3安打2失点と報徳打線に捕まった。大阪桐蔭の5点差の逆転負けは、春夏の甲子園を通じて初めてだったそうだ。
今秋のドラフト1位候補といわれる前田だが、危ないなと思っていた。現地で見た明治神宮大会と今センバツで感じたことは、得意のチェンジアップなどの変化球に頼り過ぎるあまり、直球に今ひとつ球威がないことだ。夏までに直球を磨き直さない限り、ドラフト1位は難しいと言わざるを得ない。
とはいえ、夏の大会も大阪桐蔭が本命であることに変わりはない。毎年のことだが、今年も新1年生に前評判の高い「スーパー中学生投手」が入学する。中学の軟式野球関係者に聞くところによると、宮崎出身で長身(187センチ)から軟式球でMAX143キロの速球を投げ込む本格派右腕。しなやかなフォームからカーブ、カットボール、スライダーなど多彩な変化球も操ることができる。同関係者が「3年後のドラフト1位候補」と言うほどの逸材だそうだ。さらに他校がうらやむ全国トップクラスの野手数名も入学予定。今夏には大阪桐蔭の「スーパー1年生」が躍動しているかもしれない。